« 茫然自失 | トップページ | 私が写真を撮る意味 »

2006年10月15日 (日)

石内都写真展&HASHI写真展

東京都写真美術館で開催中の写真展二つを鑑賞してきました。

☆まずは石内都さんの「mother's」。

84歳で亡くなった石内さんの母親の皮膚、手、足、身につけていた衣類や、靴、化粧品などの遺品から織りなされるシリーズです。

会場に入った瞬間に心を摑まれました。

入れ歯やブラシに絡まった髪、古びた下着・・・。

「物」がどうしてここまで心を動かすのだろうと考えました。

遺品を正面から捉えたシンプルな写真の数々は、亡き母の想い出、あるいは年老いた母を持つ中年以上(特に女性)であれば、多くの人が共通するある思いをストレートに突いてきます。誰もが直面する母の老い、死、娘にとっての母の存在、母の生涯・・・。

優れた写真展に言葉はいらないと思いました。

今年一番の感動的な写真展でした。

☆二つ目は広告写真家HASHI(橋村奉臣)さんの「一瞬の永遠」&「未来の原風景」。「一瞬の永遠」では高速ストロボを用いた代表作「アクション・スティル・ライフ」と「スティル・ライフ」。「未来の原風景」は、写真と絵画を融合させた「HASHIGRAPHY」の作品です。「今から千年後、西暦3000年の未来社会で生活する人々の目に、現代がどう見えるか」がテーマだそう。

そのアイデア、撮影テクニック、絵画的センス、プリント、全てが凄いです。

超一級のテクニックに加え「一瞬の永遠」シリーズは、作品完成までに何度も気の遠くなるような作業を繰り返したこと、作品創作にかける執念のようなものが伺えます。

☆心揺さぶられる石内さんの写真展、アイデアとセンスとテクニックのHASHIさんの写真展。全くタイプの異なる展示を同時に鑑賞できたのは幸せでした。

そして・・・

一生心に残る写真は石内さん、部屋に飾るなら(=購入するなら)HASHIさんかもしれない。

などと考え・・・少々複雑な思いにかられました。

いずれも「芸術の秋」にふさわしい素晴らしい展示です。恵比寿にお出かけの際は是非!

☆帰りがけにハヤシさんの所に行きモロモロご報告&WS企画のお話など。

☆さぁ、今日は写真についてお勉強の一日。あぁ早く寝なきゃ!!

|

« 茫然自失 | トップページ | 私が写真を撮る意味 »

コメント

もう随分前に横浜の中華街の隅っこにあるギャラリーで、
「絶唱横須賀ストーリー」を見ました。
写真ってすごく迫力があるものなんだな、、と思った記憶が。
石内さんの写真展、ぜひ見に行きたいと思ってます。

投稿: meg | 2006年10月15日 (日) 23時43分

☆megさん
横須賀ストーリーのような強さはmother'sでも感じるのですが、今回は更に強いストレートパンチを食らった気がします。
とにかく良いです!マジで絶対見てね(^^)v(↑回し者?笑)

投稿: takako watanabe | 2006年10月16日 (月) 02時57分

おはようございます!
私もこの週末にHASHIの写真展観て来ましたよ
このHASHIさんはどこで見つけたかと言うと実は名前を知ったのは最近でコマーシャルフォトの誌面で特集されてからなのです。
でも写真は記憶にありました。いいっすね~♪

一本、ピンと筋の通っている人の写真は観ていて気分が良いと同時にやる気にさせます。
精神世界をも見越して「色即是空、空即是色」を織り交ぜながらの制作は共感できます。
しかしハシグラフィーは写真として観てはいけない「ファインアート」でした。
あれを「写真です」というのであれば、もうCGと生プリントの境界線はなくなりましたね。個人的にはテイストは好きですが。

投稿: yuzi | 2006年10月16日 (月) 10時23分

☆yuziさん
次回は是非石内さんの展示もご覧になってくださいね(^^)

投稿: takako watanabe | 2006年10月17日 (火) 00時05分

この記事へのコメントは終了しました。

« 茫然自失 | トップページ | 私が写真を撮る意味 »