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2006年12月31日 (日)

全日本フィギュアと二人の選手の涙

ワタシにとってスポーツシーンで今年一番の感動。

それは全日本フィギュアスケート選手権大会

高橋大輔選手、浅田真央選手、優勝おめでとう!!

二人のスケートは「優勝」というだけでなく、他の選手を引き離す「別格」の滑りだった。

今シーズン初頭からの一貫したワタクシの予想通り、

http://takakowatanabe.cocolog-nifty.com/photoblog/2006/10/post_5c00.html

http://takakowatanabe.cocolog-nifty.com/photoblog/2006/12/post_f238.html

真央さんは難しいプログラムを見事に自分のものとして、パーフェクトな演技で優勝。

直前にステップを入れてから跳ぶトリプルアクセルの成功に多くのマスコミの眼が集中しているが、彼女の素晴らしさはそれだけではない。

昨シーズンとは別人のように上達したスケーティング技術。

彼女は、SP、FPともにほぼ完璧な演技を見せ、この試合で世界最高のスケーター、そして史上最高のスケーターとなったことを証明した。

史上最高のスケーターとして名を残した者にはサラエボ五輪アイスダンスチャンピオンのトービル&ディーンがいるが、浅田真央選手は、女子シングル界では、世界で、そして歴代で他の追随を許さないスケーターである。
「彼女の涙の意味と今回の勝利の本当の価値がわかる人がどれだけいるだろうか」。

などとテレビを見ていて思った元・スケート少女、現お茶の間解説者のワタクシである。

これまで「追われるプレッシャー」がジャンプ失敗の理由のように言われてきたけれど、これまでもSPは素晴らしい出来だったし、今シーズンのFPは本当に難しいプログラムだった。昨シーズンとは全く別のレベルのことにチャレンジしているんだから、昨シーズンと比較して不調のように言われてきて、フィギュアスケートを愛するワタクシとしては非常に腹立たしく思っていたのだ。なんとも画一的で、ステレオタイプな「プレッシャーが原因」などという分析。

冗談じゃない!今季が不調だなんてとんでもない!!去年との違い、どれだけ成長したか本当に分からないのか!?と思っていたわけですよ。

そして、今回の彼女の優勝の本当の価値と意味を考えれば、国民栄誉賞モノだと思うのだ。

彼女の今回のパーフェクトな演技が意味すること。

女子フィギュア界に一体何が起きたか・・・。

世界最高、史上最高のスケーター浅田真央時代の本格到来。

これから世界的に一気に世代交代が加速するだろうし、真央時代はそう簡単に終わらないはず。
(怪我だけが心配。それから暴漢に襲われるとか。ボディガードをしっかりつけた方が良いんじゃないかと真剣に思うのである)。
彼女の出演がらみの金銭的価値もフェアバリューまで一気に上がっていくだろう。
すでに日本スケート界だけだなく、浅田真央さんは世界スケート界の宝である。

と、まぁ、一日経っても非常に鼻息荒く今回の真央さんの優勝について一気に書きましたが。

☆タイトルの二人の選手の涙について。

それは、浅田真央さんと織田信成さんの涙。

真央さんの涙

以前もこのブログで書きましたが、今シーズンの彼女は大変な努力をしていった。もともと持っている超人的な運動神経と言う才能を恐らくある意味では抑制しながら、スケーティングの基本である体重移動とエッジのコントロールを徹底的に改善して、彼女のスケートを更に非常に高いレベルまで引き上げていったのではないかと思います。(背が伸びている最中ならではのトレーニングの厳しさや難しさもあったはずです)。その努力の結果は、ステップやイーグル、スパイラルを見たら一目瞭然。ジャンプの前後だけに注目してもはっきりと分かるはず。いや、リンクに上がった一歩目からその違いは分かるはずです。スケーティングの美しさが去年とは全く「別格」になっているのです。バレエで培った美しい身体の動きや伸びやかな肢体そのものがより生きてくる滑りでした。「重力」と闘い、また一方で「重力」を最大限に利用しながらも、見るものに「重力」を感じさせない天使のようなスケーティングです。

そして、プログラムの難易度の高さ。助走がほとんど無い、あるいは直前にステップを入れたジャンプ、ジャンプを着氷した後のスピードとエッジの深さと滑らかさ。

「何故プログラムをもっと易しくしないのだろう?少しくらい難易度を下げても十分に優勝できるのに」と思ったこともありましたが、彼女の周囲の人たちは、世界一というだけでなく、史上最高のスケーターに育てることを目標としているのではないかと思いました。

そして、その難しいプログラムを完璧に成し遂げた。

昨年とは全く違う最初から最後まで高いレベルのスケーティング。

男子でも難しいプログラムを彼女はパーフェクトに成功させたのです。

つまり、史上最高の選手として記念すべき第一歩を刻んだのです。

彼女自身、ラファエルコーチもこの一歩は絶対に忘れないでしょう。

後にスケート人生を振り返って記念すべき一日。

決定的な瞬間。

後に多くの人があの涙の意味を理解する。

そんな涙じゃないかと思います。

真央さん、本当におめでとう!!

織田信成さん

ライバルの高橋選手は昨シーズンとは別格。目覚しい成長を遂げました。

本当にスケーティングが美しい。エッジさばきをみているだけでうっとりします。

そして今シーズンはステップはもちろん、スピンもジャンプも安心して見ていられます。

エッジさばきの正確度、それから身体の軸の安定度が高くなっていると思います。

また集中力も昨シーズンとは全く別人のようです。今回、他の選手を引き離しての優勝でした。織田選手がパーフェクトな演技をしていても勝てなかったでしょう。

織田選手が流した涙

二人はなんと素晴らしいライバルなのでしょう。

そして、二人ともなんと素晴らしい選手なのでしょう。

負けを負けとして認めた織田選手。

ライバルの高橋選手の今シーズンの努力の結果とその成長の素晴らしさを認めたからこそ、心からの悔し涙なのだと思います。

熾烈なトップ争いを展開していた昨シーズン、トリノ行きをめぐって流した涙を今シーズンの糧にしてきたに違いない織田選手。当然、今シーズンも並大抵の努力ではなかったはず。

しかし、結果としてライバルの高橋選手の努力がそれを上回っていた。

織田選手の涙は練習に練習を重ねたからこその涙です。

優勝を逃したこと、高橋選手に敗北したことを正面から受け止めることが出来る織田選手には人間として、選手としてのスケールの大きさを感じます。

スケールが大きく、努力家であり、熱いハートを持つ織田選手。

今回の涙を糧とした来シーズンの活躍が今から本当に楽しみです!今後の織田選手に大いに期待しています。

もちろん高橋選手も来シーズンは更にバージョンアップしたスケートを見せてくれるでしょう。

熱い二人から目が離せませんね!!

気になる村主さんのコンディション

今回、安藤選手が前回の試合に続き試合の最中にアクシデントに見舞われたそうですが・・・。

むしろワタシが気になったのは、村主さんの足の付け根(でん部)の大きな絆創膏(のように見えるもの)です。

今シーズンは活き活きと滑る村主さんを見ることが多かっただけに、今回とても気になりました。FP二度のコンビネーションジャンプのミスも、今シーズンのこれまでの試合の村主さんからするとちょっと考えにくいのです。

深刻な状態で無ければ良いのですが。

彼女のファンとしては、とても心配です。

しっかりケアしてパーフェクトな状態でまた素敵な演技を見せて欲しいです(^^)

06年はスケートファンにとって記憶に残る素晴らしい一年でした。

07年も、多くの選手が素晴らしい演技で楽しませてくれることを期待しています!

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コメント

takakoさま

こんにちは。
年の瀬にコメントさせていただきます☆

全日本選手権、とっても素晴らしかったです!!
優勝した真央さんや高橋君、太田さん…日本選手の素晴らしい演技に感動です。

真央さんのステップからの3A、ふわっと綺麗にきまった時は感動しました。最後の涙には、私もついうるっときてしまいました…。
チャルダッシュって、哀切漂うジプシーの曲ですが、技が映えるかもしれません。
今期の真央さんのFPは難しいものでしたが、やり遂げてしまった真央さんはさすがですね。
SPのノクターンはやっぱり美しく素晴らしく、別格でした。
来年の世界選手権、応援しています。今後の真央さんの更なる躍進を祈ります☆

高橋選手は演技全体にオーラを感じ、すごかったです。織田選手の、明るく、ユニークな振付もこなすスケーティングも素敵で、二人の切磋琢磨していく今後の演技が楽しみです☆

そして、村主さん。
確かに、演技中、足に絆創膏のようなものが目立ちました。グランプリファイナルにも出場を決めた村主さんの本来の出来ではなかったように感じます。
村主さんの、観客を彼女の世界に惹き込むスケーティングが大好きなので(今期のプログラムはEXのイパネマも含め独特な世界で好きです)早く治るといいですね。

ちなみに、解説は私も佐野稔さんと佐藤有香さん(有香さんはスケーターとしても好きです)がお気に入りです。選手への愛情を感じることが多い解説なので…。

takakoさんの素晴らしい記事に共感することが多く、また遊びに来てしまいました☆

良いお年をお迎え下さい。

投稿: spica | 2006年12月31日 (日) 15時25分

☆spicaさん
こんばんは!
今年はスケートファンにとっては夢のような一年でしたね。
そして、こうしてspicaさんと感動を共有でして嬉しいです(^^)
真央さんのチャルダッシュ、実は最初は違和感もあったのですが、全日本フィギュアでは音楽をしっかりと表現していましたね。
私も技が映えていると思いました。
ノクターンは本当に鳥肌が立ちますね。
高橋さん、織田さんはまさに「切磋琢磨」という言葉がふさわしいですね。
一緒に来年の世界選手権も応援しましょう!
村主さん、ちょっと心配ですね。
EXのイパネマ、ワタシも大好きです。
世界選手権、解説は佐野さんと佐藤さんが良いですね~。
spicaさんもどうぞ良いお年を♪
来年もどうぞヨロシクお願いします!

投稿: takako watanabe | 2006年12月31日 (日) 20時15分

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