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2007年4月19日 (木)

ELLIOTT ERWITT "PERSONAL BEST PERSONAL CHOICE"

日付け変わって昨日は、ラジオ番組収録後、

CHANEL NEXUS HALLで開催されている

エリオット・アーウィット写真展『パーソナルベスト パーソナルチョイス』を観に行きました。

アーウィット氏自身が選んだベストと、アーウィットファンの有名人が選んだベストを集めた展示です。

「写真家としての活動を始めた頃から、写真家としての自分の技術について非常に生真面目であった一方、深刻になりすぎないように常に取り組んできました。」(会場配布冊子の作家挨拶文より)

28年にパリで生まれ、53年、エリオット25歳の時にキャパの推薦でマグナムに参加。

「60年近くも写真家として最前線で活動を続けている場合、その数は半端なものではないことが想像される」と飯沢耕太郎氏が述べているように、何十万カットの中からのベストチョイスです。

選者に選ばれた著名人の中で、北野武さんと福山雅治さんはベストチョイスを選んでませんが、選べないというのもわかります。

さて、写真展ですが、

「エリオットと初めて会ったとき、大変恐縮ですが、私はエリオットがまるで昔からの友人のように、ずっと前から彼を知っていたような気がしました」という言葉がリシャール・コラス氏の挨拶文にありましたが、その理由が分る気がします。

というのも(逆説的ではありますが)・・・。

私自身は、エリオットの作品は、例えそれが初めて見る作品でも「初めて見た気がしない」のです。

もちろん、その構図やシャッターチャンス、織り込まれたユーモアやウィット、視点の温かさは新鮮な驚きが数多くあり、ある意味では何度観ても初めての発見がある作品です。

しかし、作品を見ていると、全ての作品に懐かしさ、既視感を覚えるのです。

例えば、

少年が(父親か祖父と思しき人の漕ぐ)自転車の後ろに跨り振り返り微笑む木立の中の一本道。

電車の一番端の車両に乗り眺めた風景。

波打ち際に佇む老人・・・

挙げればきりがありません。

いつか見た光景、そして自分も場所は違えど似たような光景を目撃しシャッターを押したことがある光景です。(もちろんエリオットのような傑作ではありませんが・・・。)

そして、観たことがないはずの光景ですら既視感を伴います。

人が心動かされるシーンや懐かしさと言うのは普遍性があり、被写体に対する愛やユーモアは場所や時代が変わろうと、人の心に伝達され共感を呼ぶものだと改めて気づかされます。

ただ、彼の作品の魅力は構図の素晴らしさ、一瞬を切り取るセンス、観る人に懐かしさや切なさを呼び覚ます優れた作品であると同時に、

「優れた写真家の仕事は時代の鏡である」との飯沢耕太郎氏の言葉通り、

アーウィット氏が写真家として生きて来た時代の風景が見事に写しこまれています。

一つの活動を長く続けるということの意味も痛感します。

長いキャリアの膨大な作品の中のほんの一部の作品を集めた今回のベスト展。

以前、ハービー・山口さんがスランプの脱し方として

アーウィット氏の「昔のネガを見ることだよ」というアドバイスが心に残ったと話していらっしゃいました。(アーウィットと言えば思い浮かぶ人も多いであろう超有名な代表作カルフォルニアキスも当初ボツだと思ったネガの中にあったそうですよ)。

「昔のネガを見ること」

この言葉の背景にあるアーウィット氏の生真面目な努力の歴史を感じることができます。

というわけで、良きものじっくりと拝見しました。

「わだばゴッホになる」というのは棟方志功の言葉ですが・・・

「わだばアーウィットになる!」などという言葉がココロに湧き上がった次第です!!

単純だな~(笑)

そして、モノクロは本当にいいな~としみじみ。

エリオット・アーウィット写真展『パーソナルベスト パーソナルチョイス』は、

2007年4月6日(金)~ 5月6日(日)
11時~20時

入場無料・無休

シャネル銀座ビル4階 シャネル・ネクサス・ホール

皆さま是非ご覧下さいませ♪

ネクサス・ホールは初めて行きましたが、天井も高く自然光が入るくつろぎの空間です。それにしても、これだけの展示が入場無料
しかも豪華な冊子つき(おまけに表紙は白黒赤と三色からチョイスできる。ワタクシ赤をチョイスしました)。
う~ん太っ腹。シャネルに感謝!
感謝の意を表し会場下の階でスーツをお買い上げ・・・・出来たら良かったんですけどねぇ。
(^^;)
バブリーな時期のシャネルはもっとマダ~ムな印象でしたが(自分がまだ青いマドモアゼルだったせいか?!)、
今日ぐるっと見回したところ、なるほど凛子な(?)年代向きの服が多かったですね。
いつかはシャネル!と昔は思いましたが、いつのまにか「シャネルが似合うお年頃」が微妙に低年齢化しているような気もしました・・・。

☆「アーウィットは観たし、シャネルは入り難し・・・」

という男性陣の声もちらほらと耳にしましたが(笑)

シャネルのスタッフの方は「明らかにアーウィット展目的」という人に対しても(あ、ワタクシのことね)にこやかに感じよく応対していましたし、店員さんに強引に服や小物を薦められるなんていう心配も全くありません(笑)

エリオットファンの男性諸氏、臆せず機会を逃さず銀座シャネルへGO!

ドレスコードももちろんありません。

ただし、服装は自分が持っている範囲のコーディネートで良いので、

こざっぱりした格好で行くのが良いんじゃないかな~と思います。

例えば、

スーツなんて持っていないという人も、同じ手持ちのTシャツでも着古したものではなく、一番新しいものを着ていくとか・・・。

せっかくこのような素晴らしい展示を多くの人が見られるきっかけを作ってくれて、場を提供してくれた(しかも無料で)方々への

せめてもの気持ちの表れが大切じゃないかなと思います。

で、懐に余裕がある方は、是非是非シャネルさんに敬意を表してお買い上げしてください(^^)

芸術振興だメセナだ、なんだかんだと言っても、バブル崩壊以降、「太っ腹旦那気質」の企業がすっかり減ってしまいましたしね・・・。

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